
環境の現状を紹介した環境学習副読本「環境とわたしたち−守ろう地球、未来のために−」は、学校教育の教科領域にあっていないために、授業に活用することが難しいといった指摘があります。
環境教育の国際的な規範であるトビリシ宣言(後述第2章)では環境教育の原則として次のようなことを報告しています(一部)。
・学際的な取り組み。全体的でバランスのとれた見方ができるよう、それぞれの教科の内容を活用すること。
・学習者が自分自身の学習体験の計画づくりに参加する。
・環境についての感性、知識、問題解決技術、価値観の明確化などを発達段階に応じて形成する。
・環境問題およびその原因を学習者が発見できるように支援する。
これらの原則にのっとった、知識の一方的な押しつけではない環境教育を授業において実践していただくのが本書あねらいです。学校現場で教員が参加体験型の環境教育プログラムを初めて導入する際に、参考となるような資料を目指しています。
執筆者の多くは「千葉県エコマインド養成講座」を受講し、「千葉市環境学習指導者養成講座」のファシリテーターとして参加し、参加体験型の環境教育プログラムを学校で実践しっつ、学校における環境教育のあり方について研究している現場の先生方です。ともに学ぶ関係づくりが環境教育のねらいの一つであるように、この本の実践例の報告から、多くのことを読みとって欲しいと思います。
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